永遠のカタチ 全21話(0-2話)しまひろこ

【永遠のカタチ0/20 ~プロローグ~】

今日から20日間、

良かったら、私の拙い(そして時にとても長い)文章に
もしよければ、お付き合いください。

その文章は、私が学生時代にお世話になった先輩、

Kさんとの再会と
そしてお別れまでを

私なりに振り返り、文章としてまとめたものです。

Kさんとの再会は

私の音楽活動の過去と今、

そしてこれからに向けて、

また私の生き方について
多くの指針を与えてくれるものでした。

Kさんが生きた証は

Kさんが大切に想っていた方々、
そしてKさんを大切に想っている方々の心の中に
これからも生き続けていくことと思います。

また、この文章を通じて一人でも多くの方に、
Kさんが生きた証を共有させてもらえればと思い、
ブログ、 Facebookに掲載させて頂きます。

なお文章の掲載については
Kさんの最愛の奥さまとも相談し、許可をいただきました。

(つづく)

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【永遠のカタチ1/20 ~東京コンサートとメール~】

駆け出すほどに 無邪気な時の中にある
永遠のカタチ
手にしている時は その輝きにさえ
気づかずに 過ぎてく

~しまひろこ作詞作曲『永遠のカタチ』より~

この歌を、この夏、雨の降る仙台の墓苑で
一人で、ある墓石に向かって歌いました。

その墓石は「生きる」という文字が
大きく書かれた新しい墓石でした。

* * * *

2017年の夏の終わり、
私は仙台から広島に帰ると

Kさんとの再会からの出来事や
その時の自分の想いを整理したくなり、

パソコンに向かって書き始めると、
期せずしてとても長い、
この一連の文章となりました。

* * * *

この歌、
『永遠のカタチ』ができたのは、

2016年4月2日(土)に行った
しまひろこ東京コンサート
(北とぴあ・ペガサスホール/北区)
への道のりでの、ある再会が切っ掛けでした。

2016年はじめ、私は、広島に住みながら、
出身の関東エリアにいる人たちにも
歌を聴いてもらいたいと願い、

自分で東京のホールを借り、
173名収容の、そのホールを
満席にしようと苦心している最中でした。

(今から思うと、本当に
無謀とも思えるチャレンジです)

協力してくれていたのは、

川口市の実家の母と、
板橋区在住時代の
はじめてのママ友の一人・亜紀ちゃん。

そもそも、東京コンサートを企画しよう
と思い立ったのは

あきちゃんが
「うちの子が通う幼稚園や、
小学校で歌ってもらえないかな」

と言って、実際に板橋区の学校に
掛け合ってくれたことが
大きな切っ掛けでした。

その働きかけは実現しなかったけれども、

そこまでしてくれる人がいるなら、

まずは自分で、
東京でコンサートをしてみよう!

今まで、いつかはと思いながら
東京では活動していなかったけれども
一歩踏み出してみよう!

と、思ったからでした。

私自身は、

広島から、関東への友人・知人へと
自分の近況とコンサートの案内を
送りつづけていました。

集客は、心もとない状況でした。

関東ではこれまで
活動しておらず、

関東を離れて10年近くにもなり、

学生時代の友人や
企業で働いていたころの友人と、
一緒に過ごした時から
もう15年~20年の時間が経っていました。

そんな大昔の友人が、いきなり

「シンガーソングライターになって
コンサートをするから、聴きに来てほしい」

と知らせて、どう思うだろうか。。。

友人たちにも
また別の10年20年の時間が流れ

その時を、
私は少しでも思いやってこれたのだろうか、、、

友人にメッセージを送るたびに思い

また、そう思って送れないでいる
友人・知人もいました。

次第に

「なんで、広島にいながら
東京でやるなんてこと決めたのだろう?」

と、自分で決めたことなのに

まるで、誰かから与えられた
苦しい試練のように
感じている自分がいました。

でも、、、と、

いつも、コンサートなどイベントの集客は
大変なものです。

まして、地盤もない中、
173席満席と、当時の自分史上最大を
目指しているのですから
最大苦しくて当然だな、、、と

スッと、気持ちが切り替わる瞬間がありました。

そんなチャレンジの中でも
私を信じて応援してくれている人は
ちゃんといるのです。

亜紀ちゃん、母、家族

そして、返事をくれた友人、

友達・家族を誘ってくれた友人も。

来れなくても、温かな応援をくれた友人。

友人に壁を作っているのは私の方でした。

そして、だからこそ、いま

私には、このチャレンジが
必要なのだと思うようになりました。

10年20年たっても、

自分のある時期を支えてくれ
いまでも大切に想っている人たちに
ちゃんと大切に想っていることを伝えること。

私も、心からそうしたいと
思うようになりました。

そう思えると、
友人たちにコンサートの案内を送るのが
とても楽しい作業になりました。

自分の大切な人と
また連絡が取れるのですから。

もちろん、連絡がとれない人もいます。

でも、これが種となり、巡り巡って
やがて、またどこかで
実を結ぶ日もきっと来ると信じていました。

そうしている中で、
大学時代の音楽サークルの友人にも
連絡を取りはじめました。

このサークル時代が
自分の好きな音楽を始めることができ
いわゆる「青春」という時期だったのに、
卒業とともに、あまり連絡をとらずに
きていました。

それも、自分で勝手に
壁を作っていたんだと思います。

このサークル時代は、私にとって
本当に大切な時間だったのだから
ちゃんと大切にしようと思い直しました。

そして、連絡がとりたいなと
まず最初に顔が浮かんだ先輩がいました。

とても仲良くしてもらっていた、
1学年上の男性の先輩Kさん。
(先輩を「さん」付けで呼ぶルールでした)

もう、携帯もメールもわからなくなっているなんて
本当に情けないと思いながら、

返事が来なくなって久しくなる年賀状の宛先に
ダメもとで、近況とコンサートの案内を
郵便で送りました。

すると、間もなく、Kさんから
メールで連絡が届きました。

(つづく)

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【永遠のカタチ2/20 ~東京コンサートとメール~】

思いがけなくKさんからメールをもらい、

嬉しく、そしてドキドキしながら
メールを開けました。

それは、コンサートのちょうど1ケ月前の
2016年3月2日に届いたメールでした。

「お手紙ありがとう」
==
さかもと(しま)さん

Kです。だいぶご無沙汰してます。
”しま”さんだとなんか書きづらいので、今回はさかもとさんで(^^:

ホントいつ以来でしょう?ずいぶん経ちましたねぇ。
同封のチラシ類、HP等拝見しました。音楽活動復活してたんですね。
復活どころじゃないね。プロ(一応?)ですもんね。

ダウンロード販売で今買える『大好き』は聴かせてもらいました。
よいねぇ~。歌うまくなったなぁ~って失礼かもしれませんが、すごくそう思いました。
子育ての共感は残念ながらできないけど、
子育ての楽しさ、大変さ、
一緒に成長していく
子供や家族への想いがすごく伝わってくると思うよ。

こちらは妹が結婚して子供産んでて、
上の子が幼稚園年少の男の子、
去年2人目が残念ながら(笑)男の子。

でも、おじさんとしてかわいくてしょうがないよ。
『世界ハッピー化計画』の方もぜひぜひ聴きたいです。
購入しますのですぐ送ってください~。

ライブ活動も活発にされているみたいでびっくり。
今度はなんと東京ライブということなんですね。

北とぴあで4月とのこと。
ぜひぜひ、お邪魔したいところなのですが、
とりあえず私の現状を説明しておかなければなりません。

ちなみに結婚は昨年2月にしました。
年上で編集のお仕事をしている素敵な方です。

なのですが、実は入籍前の10月に
残念ながら私に食道がんが発見され、
12月に摘出手術を受けました。

そろそろ結婚をという話をしていてたら、
がんが発見されてしまい、
手術を受けて、落ち着いた後
入籍したという感じになります。

そのまま何もなければよかったのですが、
残念ながらすぐに再発してしまい、
現在、抗がん剤を使った
療養生活を送っているところです。

いろいろ治療を試しましたが、
私に効くなかなかよい薬がなく
現在は治験用の新薬を使った治療を行っているところです。

今の健康状態に関しては、
まあこんな状態ながら1ヶ月くらい前までは
あんまり普通の人と変わらず生活できていたのですが、

ちょっと最近厳しくなってきていて、
出歩くのに車椅子が必要かと思い、
購入を考えているような状態になります。

そんな状態でこの手紙をもらったので
めちゃくちゃびっくりしましたよ。

手紙の新居への転送設定も一度有効期限が切れたのですが、
なんとなく1年延長しておいたらお手紙が!

なんか不思議な、でも、さかもとさんとは
縁があるんだなぁ思って泣いちゃいましたよ。

ということですので、
東京ライブに行きたいのはヤマヤマですが
今のところなんともっていうところです。

車椅子での入場は可能かなぁ?
でも、ちょっと先になってしまうので、
4月頭時点での体調がっていう話もあります。

でも、久しぶりに、さかもとさんの晴れ姿(?)見たいなぁ。

病気の件はサークルだと、さかもとさん世代、
私の世代みんな知らなかったりします。(2つ下のSは知ってたり)

なんか、知らせるタイミングを逸してそのままになっちゃってるんだよね。

お返事遅くなってすみません。
とりあえずCD購入しますので送付お願いします。
4月のライブは相談させてくださいね。

==

懐かしいKさんの口調を思いだしながら
会話しているように文章を読み

次第に、現在のKさんの深刻な状況に

こんなにも長い間
連絡をとらなかったことを
本当に後悔しました。

込み上げてくる思いに
ひとしきり泣いた後、

その日のうちに、メールで返事を書きました。

(つづく)