永遠のカタチ19/20 ~Hello, again~

【永遠のカタチ19/20 ~Hello, again~】

Kさんの葬儀は
2016年4月23日に、仙台市内で行われました。

葬儀へは、関東にいるサークルメンバーのうち
U君が同期の二人と一緒に参列してくれました。

他にも弔電などを、それぞれに送ってくれました。

葬儀の式場では、サークルライブの映像が流され、
Kさんが愛用していたギターも飾られていたそうです。

私は、広島からKさんの冥福を祈りました。

そして、1年4か月後の2017年8月のある日、
私は、仙台市内にある、
Kさんのお墓の前に立っていました。

実は、Kさんとメールで再会する半年ほど前から
夫が仙台に単身赴任をしていた我が家は、

長男の小学校卒業を待って、
来春から家族で仙台に住むことを決めました。

夫が赴任してからのこの2年の間、
子ども二人を伴いながら、
広島から仙台を訪れるチャンスはあまりなく
この夏が、初めての仙台訪問となりました。

春から住む予定の家もほぼ決まっていました。

家の下見を済ませ、
Kさんのいる墓苑に向かってみると
新しい家から、車で20分程度の場所とわかりました。

Kさんとの再会のタイミング、
最後にちゃんとお別れできたこと、
そして、仙台に住むこと、

つくづく、Kさんとは不思議な縁があるなぁ
と思いました。

この夏、滞在中の仙台は
雨の日が続いていました。

雨の中、傘をさして
Kさんの墓石の前に立った私は、

「また、遅くなってごめんね。」

と告げました。

Kさんのお墓は、
まだKさんだけが埋葬されている新しいもので

墓石には、家の名前ではなく

「生きる」

という文字だけが刻まれていました。

私は、しばらく、
「生きる」という文字を眺めながら、

この墓石を選ばれたご家族の愛の深さや
Kさんの人生について思いを馳せ、

また、私の胸の中で生きているKさんを思い出したり

今も魂として生きているであろうKさんに話しかけたり、

自分がこれからどう「生きる」か、について考えました。

Kさんとの再会からお別れまでの1か月、

あれから一年以上が過ぎて思うことは

人は神様との距離が近くなると
自分の魂が求めているものに
素直になれるということ

そして魂が求めているものは
至極単純なものであること

愛している人に
愛していると伝えたい

Kさんの人生の最後に
ちょこっと再登場させてもらった私は

結局のところ、Kさんの病状の実際の深刻さを知らず
(知ろうとしていなかったのかもしれません)

今思えば、至極、楽観的な振る舞いと
自分本位で、的外れな会話や贈り物ばかりだったけれど、、、

でも、Kさんは、私という人間を
広く許してくれていると思うので
最後も、それを楽しんで貰えてたら嬉しい。

ごめんね、そして本当にありがとう。
Kさんのこと、大好きだったよ。

最愛の奥様を残して旅立たれたKさんの魂は、
それが本当に心残りだったと思うけれど、

この数年間、不自由で苦しんだ肉体を離れ

今は、安らかに、
心ゆくまで自分が好きだったことを楽しみ

そして、
自分が愛し、愛されていた人々を
温かく見守ってくれていると思っています。

私は、私のままに
全力で生きるよ!

~・~・~・~
『永遠のカタチ』 作詞作曲しまひろこ

~駆けだすほどに
無邪気な時の中にある 永遠のカタチ
手にしている時は その輝きにさえ
気付かずに 過ぎてく~

Ah 自転車で急ぐ 並木道
満員のバスを追い越して
Ah 授業がなくても 通った場所
あの部屋で 集まって

時間を忘れて 夢中になって
カッコ悪くたって
私でいられた あの時

駆けだすほどに
無邪気な時の中にある 永遠のカタチ
手にしている瞬間(とき)は
その輝きにさえ 気付かずに 過ぎてく

Ah 私は大人になったのかな?
手に入れたもの 失ったもの

Ah いくつになっても変わらないもの
気付いてないわけじゃない

思った通りに ならないことも
胸に抱えて それでも
生きてゆく あぁ今

無邪気な時を過ぎても
ずっと変わらない 永遠のカタチ
手を伸ばす その先に触れている
かすかに温かなヒカリへ

Ah 若さは 夢見る力だけど
Ah 幼さは ひどく臆病で
Ah 無邪気に 遠ざけていた想いも
今なら 気付けることもあるよ
あぁ今 あぁ今

駆けだすほどに
無邪気な時の中にある 永遠のカタチ
手にしている瞬間(とき)は
その輝きにさえ 気付かずに

無邪気な時を過ぎても
ずっと変わらない 永遠のカタチ
抱きしめてた 夢の欠片を
ひとつずつ ひとつずつ 繋ごう

日向で寝転んで 目を閉じればわかる
私の永遠のカタチ

求めていたものは もうずっと
あなたの 中にある

~・~・~・~

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