永遠のカタチ 15/20 ~再会~

【永遠のカタチ15/20 ~再会~】

病棟のラウンジで、
Kさんと二人で懐かしい音源を聞いていると

小柄で、長い黒髪の、
笑顔の可愛らしい女性が近づいてきました。

Kさんの奥様、サチさんでした。

サチさんもテーブルに加わり、
そのまま3人で少し話をしました。

外はすっかり暗くなっていましたが
17階のラウンジの窓から眺める景色は

築地市場の奥に東京湾が広がり
お台場方面の夜景が
綺麗に切り取られていました。

Kさんは、私のことを

「例のさかもとさんだよ」

といったように、サチさんに紹介しました。

例の?
まぁ、今まで色々やらかしている私なので
もっともな紹介の仕方だと、ある意味納得(笑)。

サチさんも、にこにこしながら

今回の昔の仲間との再会や
お見舞いのお礼をおっしゃってくださいました。

柔らかい物腰に、優しい話し方で
Kさんより少し年上とのことでしたが、

二人のやりとは、どちらかというと
Kさんが亭主関白ぎみにサチさんに甘え(笑)、
サチさんが、笑顔でそれに従う
といった感じのやり取りで

Kさんはサチさんのことを
とても信頼している様子で
私もすぐにサチさんが好きになりました。

Kさんは仙台市出身で、
大学時代に東京に来て、そのまま就職。

サチさんは、ご両親と
仙台で暮らした時期があったそうで

友人に誘われて参加した
「宮城飲み会」というような会で出会い
交際がスタートしたとのことでした。

二人の間の、何とはない会話や、
自然なやり取りを見ているだけで

Kさんは、サチさんと出会って
とても素敵な時間を過ごしてきたんだなぁ
ということが感じられました。

私も学生時代を過ぎ、
音楽からは離れる時期があったけど、

社会人として充実した時期も過ごし
そして結婚、家庭に恵まれたように

KさんにはKさんの
充実した時が流れていたことを感じ

私も本当に嬉しく思いました。

会えてよかった。

今にして思えば、
「Kさん、貴重な時間を使って
私と会ってくれて、ありがとうね」
と言いたいです。

私は、4/2のコンサートについての状況や、

『子猫になって』を
今の自分なりに作り替えて
新しい曲にしたこと、

録画をすること、

広島に帰る前に
また会いに来ること

などを告げて、その日はお別れしました。

病院から帰宅の道のりは、行くときは違い
温かい想いが胸に溢れていました。

(つづく)16/20話へ

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